新作「スフィンクスの一種」
スフィンクスの全身骨格の制作に取り掛かったのは昨年の夏、しかし、頭骨の木彫段階を終えて手が止まってしまった。
女性の上半身、下半身はライオン、翼を生やし乳房を持つ。その骨格のデザインが固まらない。
今まで、レリーフタイプのスフィンクス化石は創ったことがある。石の埋まってる状態の化石作品なので、イメージ優先で、骨格デザインの検証も甘いまま創っていた。しかし、今回の全身骨格は、女性、ライオン、鳥の念密な骨格理解と、解剖学的裏付けが必要になってくる。その上で納得いくものを創りたい。結果、およそ一年かかってしまった。文化庁の助成金を利用させていただける作品集制作にも随分と時間が取られたところもあるが、頭骨以外の骨の制作に取り掛かれたのは今年5月はじめ。駒込のギャラリーで、5月末から行われるグループ展に間に合わせたいと追っ付け作業で完成までもっていった。
グループ展での展示最中に、土台から足が浮いているのに気づき、グ終了後、一度バラし修正を加えた。竜骨突起の収まりも悪く、色合いも気になり始め、いろいろと修正して再度組み直した。